「査定価格」とは「売出価格」を決めるにあたって不動産会社がアドバイスする参考価格ですので、必ずしも「査定価格」で売り出す必要はありません。「査定価格」とは、営業担当者が物件を客観的に評価し、近年の取引事例や周辺の相場や不動産市況並びに長年蓄えたノウハウをもとに適正と思われる価格を算出しています。「売出価格」は不動産会社が算出した査定価格を基に、売主様の希望、ご事情、物件の特性、近隣の類似不動産の売出状況や成約状況を見て決定します。査定価格を大きく上回る「売出価格」で売りに出されると、売れるまでに長い期間を要し、結局査定金額を下回る額でしか売れなかったというケースが数多くあります。逆に、売却までの期間に特にこだわりがなく期間が許す場合は、売り出し価格を高めに設定して反応を見て、反響・問い合わせが思わしくない場合は値下げなどをして価格を調整していく方法もあります。どの程度の価格で折合いをつけるのかは、置かれている事情を重視するのが一般的です。新居の引き渡し時期（新居の代金支払期限）が決まっているなど、何らかの事情で現金化を急いでいるような場合には、営業担当者から提示された査定価格に近い価格で売り出すのが安全です。
